第1章1節「あらしのうみで」
因みに、私も初心に帰ったつもりでやっているので「先の展開を知ってはいるが知らないふうに装って」書いてます。
〜Chapter-1 あらしのうみで〜
(そういえば、よく似たタイトルの名作がありましたね。狼の「ガブ」と子ヤギの「メイ」の交流を描いた…そう、あっちは「あらしのよるに」だ)
当ブログではひとつの章をさらに小分けにしながら追っていくのでタイトルに○節と付きます。
そうそう。章ごとにイラストをバックにタイトルが表示されるようになりました。雰囲気ありますね。
これは「サメハダいわ」と呼ばれています。せり出した崖がちょうどポケモンのサメハダーに似ているからだそうで。何故こんな形になっているのかは分かりませんが。
暗転した画面で、何度かフラッシュが焚かれます。ピシャアァァンッ!みたいな音。これは…雷鳴、でしょう。
誰かの叫び声。ここでは声の主は分かりませんが…この口ぶりからして複数人だと思われます。
画面が真っ白になるほどの強い雷に煽られ、悲鳴だけが轟きます。
タイトル通りの景色。今宵の海は大嵐に見舞われ荒れに荒れています。
稲光もあんなにくっきりと。先程の数人は、声の状況からしてこの天候の下、棒切れか何かにしがみついて波間に揉まれていたのでしょうか。
それにしても、芸術的とも言いたくなるような綺麗なグラフィックですね。ドッターの苦労が偲ばれる…
ここで「サメハダいわ」が映し出されます。
荒れ狂う波飛沫と、轟く稲妻、そして逆光に照らされた岩肌…ドラマティックな絵面ですね。この日の嵐の凄さをひしひしと感じます。
さて、今度はさっきとは違う「誰か」のうめき声。嵐に揉まれて大変だったでしょうに…
ここで上画面の景色が解放されます。どうやら一夜明けていたようですね。
昨日は酷い天気だったけれど、今日は澄み渡るような青い空に青い海が広がっています。
そんな天気の下、浜辺で力尽き倒れているのは1匹のポケモン。
(ほのおタイプだったのにあの嵐の海をよく生きられたな…)
さらに場面転換。時間も進んで今度は夕方。
プクリンを模したテントの前で、何やら1匹のポケモンが思いあぐねています。ここで、先程選んだピカチュウの「クリーム」が初登場です。
格子の貼られた足場?の前で行ったり来たり。
どうやら何かを決心した様子。
そして恐る恐る例の足場に乗ります。
すると突然何処からともなく声が。びっくりしすぎだよ。「誰の足型?…足型はピカチュウ!」これがここの来客承認システム…独特。
ビックリして、クリームは飛びすさります。
やっぱり、怖いみたい。
クリームは、不思議な石ころを取り出しました。上画面の表示が変化。
彼が「たからもの」と称するこの石、ゲームのグラフィックではかなり大きめに見えますが、以前ポケサンカンパニーでやっていたアニメではパートナー役のヒコザルの手のひらに収まってしまうくらいに小さな石の礫でした。あのアニメでは紐を通して首にかけていたはず。かなり小さいです。
クリームの独白を見るに、此方もこういったポケモン達が手の中に握り締められるくらいのサイズのようです。アチャモとかチコリータとかはどうするんだろう。
結局、大事なお守りでもある「たからもの」を握っていても勇気が出ずに目的を果たせなかったクリームは、とぼとぼと帰っていきます。…これだとピンポンダッシュにならない?大丈夫?
その後ろ姿が通り過ぎてから。
ズバットとドガースが何やら企んでいるようです。
クリームの大事な宝物を、何やら高価で貴重なものだと考え奪ってしまおうと画策する、チンピラか何かみたいな2匹。
多分、ここで言う「宝物」は「お宝、財宝」という意味の"treasure"ではなく「貴重な、大切なもの」という意味だと思うんだけど。英語にするなら"precious"でしょうか。
ここで頷いてるの可愛い。
再び画面が切り替わります。今度は夕暮れの海辺。
実は今作、この海辺が大事なキープレイスだったりします。海辺が多くの出来事の舞台…という意味ではVOCALOIDの悪ノシリーズを思い出す。
そして波打ち際に集まったクラブたちがシャボンを吐いています。
クラブ可愛い。
感嘆するクリーム。お目々キラキラ。
幻想的な光景。橙色と青と紫が鮮やかです。
夕陽に照らされた波間もキラキラしていますね。
ここはパートナーのお気に入りの場所だそうです。
天気が良い日は、こうしてクラブたちが集まってシャボンを吐いているのだとか。昨日の嵐で色んなものが吹き飛ばされた結果空気が澄んだ…とかそんな感じでしょうか。台風一過的な。
波間を弾く夕暮れの光がシャボンに煌めいて、美しい光景を作り出しています。実際に見てみたい景色ですね。
上手くいかなかったり、落ち込んだ時でもこの景色を見れば、元気になれる。クリームにとってはそんな場所のようです。
ふと、視界の端に何かが映ったのか、訝るクリーム。
なんと浜辺で倒れているポケモンが!
「キミ、どうしたの!?だいじょうぶ!?」
目を覚ましたポケモン。ようやく主人公がパートナーと出逢いました。夕陽に照らされた海辺にて。まさに「運命の出逢い」です。
「キミ ここで たおれてたんだよ?」
当の本人は何がどうなっているのか分からない様子。
どうやら記憶喪失のようです。
僅かに覚えていることと言えば…そう、自分が「人間」だったということ。
それを聞かされてビックリ仰天する目の前の喋るピカチュウ、クリーム。
「でも キミ どこから見てもロコンだよ?」
自分の様子を確認して驚愕。二本足で歩いてたのが四つん這いになっていることに違和感なかったのかなとか思いましたが、キョロキョロしてたのを見るに多分尻尾の存在とかやけに顔から地面が近いことに気づいたのだと思います。
時闇のCMやアニメでは、自分の姿を水に移して姿を確かめていました。
訳がわからなくて混乱するロコンの姿の主人公に、クリームはちょっと不信感をもったようです。
そりゃ、「自分は元は人間だけど現在記憶喪失です」なんてポケモンがいたら、ねぇ…
ここで、初めて名前を聞かれます。
ピカチュウが「クリーム」なのでロコンは「ココア」です。この2匹の名前はずっと変わらない。
素直に名前を教えると、警戒を解いてくれます。それで良いのか。ちょっとお人好し…いやおポケ好しな気がしないでもない。
さっきはいきなり疑ってゴメンね、とまず謝ってから、色々話してくれました。
曰く、最近辺りが物騒で怖いポケモンもいるんだとか。何が起きているんでしょうか。というかそんな物騒な世の中に身ひとつ、しかも記憶喪失で倒れていた行き場のない主人公が最初に出会えたのがこういう優しいポケモンで本当に良かった。
すると後ろから近づくポケモン。アイツらはさっきの。
そして次の瞬間、ものすごい勢いで弾き飛ばされちゃいました…大丈夫なの?
プンスカするピカチュウも可愛い。
先程の話の通りにいきなり絡んできたこの2匹は、クリームが跳ね飛ばされた拍子に落とした石を奪って逃げていきました。
咄嗟のことでビックリしてしまったからなのか、身動き出来なかったクリームに「いくじなし」「よわむしくん」とか色々言ってくれちゃいましたが…
呆気にとられるココアとクリームをよそに。
ズバットとドガースの2匹は画面左端の方に消えていきます。
盗まれた石は、クリームの大切な宝物。
無くなったとしれたら涙目になるほどに。
しかしウルウル涙目のピカチュウも可愛いです。
クリームの為にも、なんとかして一緒に取り返しに行きましょう。
ここで初めて登場した選択肢、もちろん「はい」で。倒れていたのを介抱してくれた恩もありますからね。
パアァっていう効果音が聞こえてきそうな良い笑顔。
それでは、初のダンジョンに向かいましょう。
(しかし、動いてるのを撮ろうとするとこうしてブレてしまう……)
ところで、ここの章タイトルですが肝心の嵐は最初のあの夜だけで寧ろ翌日の夕暮れの海の方が印象に残るので「ゆうぐれのであい」「たそがれのうみで」みたいなタイトルの方が相応しいのでは…とか思ってしまう。
つづく。